レーデュタンという名の香水

L'AIR DU TEMPS/レーデュタン1948年 NINA RICH/ニナ・リッチ作フローラル・スパイシータイプの香水です。

L'AIR DU TEMPSとはフランス語で“時の流れ”という意味だそうです。

有名な調香師FrancisFabronによって創作された古典的な名香りです。

ボトルはクリスタル硝子で有名なLalique(ラリック)のデザインで、平和の象徴鳩2羽が形どられています。

1950年前後、世界的にも、それまで永く続いた第二次世界大戦それによる耐久生活からようやく脱出、女性がファッションを楽しみ始めようとしていた時のことです。

当然に、香りもフローラル調の女性らしいエレガントな香りが好まれ、女らしさを感じさせるものに人気が集中しました。

もちろんこの香りは一世を風靡し、今でも女性をよりフェミニンに優雅に演出させる名香とし女王の地位を保っています。

ジャスミン・ベルガモットを始めとするフローラル系の香りは時間がたつと共にだんだんスパイシーさを増していきますが。

辛口のその香りの正体は、丁子(クローブ)・カーネーションの香り、それからイリスなどのパウダリックな香りの混然としたハーモニーによるものです。

のちに、Fidji(フィジー)/Laroche(ラロッシュ),Estee(エスティー)/EsteeLauder(エスティローダー)といった香水の調香にも大きな影響を与えたといわれています。

映画に登場した香水

また、この香水の香りが登場している映画の一場面も有名で、しかも効果的に使用されているのが大変面白いところです。

それはあの話題を呼んだサイコ・スリラー映画“羊たちの沈黙”で、女主人公がつけていた香りを言い当てられる場面です。

安物の靴をはいて高価なバックを持っていることを見抜かれ、彼女が貧しさゆえに上に這いあがろうとしている心がすっかりと読み取られてしまったお話でした。

根強い人気の香水

現在発売されているレーデュタンは根強い人気を誇っています。

香りはカーネーション、くちなし、ローズ、ジャスミンのやさしい香りがします。

ボトルには愛と平和を象徴する2匹の鳩が、人の幸せを願うように大きく翼を広げています。

自然に付けられる優しい香りです。